〜第2章〜


[08]過去


退屈しのぎにルビーと遊ぶハルカ。
「アナタ…レイに買われたの?」

「ん?昨日な。」

「そぅ…。」

「なぁ。ダイヤ。」

「ルビーよ…。」

「レイは、どうして俺を買ったのかな?」

「アナタを気に入ったからでしょ?」

「ぅーん。でも俺なんてさぁ何もできないしさ。料理も掃除も。役にたたねぇよ?」

「フフ…大丈夫よ。そういぅことゎレイがしてくれるから。あのコしっかりしてるしね。」

「飽きられたりしなぃかな…。」

「意外と心配性なのね?」

「俺は、過去にも色んな人に買われていった。でも……」
ハルカは、顔を歪める。
「?」

「無理矢理裸にさせられたり…鞭で殴られたりした…酔っ払った勢いで水ん中に顔を沈められて殺されそうになったりしたし。」

「……ひどいわね。」
「俺…今のこの時間がすごく不安だよ。いつレイに捨てられるんだろ…って。捨てるんだったら情が出る前に捨ててくれって思う。」

「……大丈夫よ。レイも昔は、施設で育ったのよ。だから人の傷みがわかる人だから決して軽い気持ちでアナタを買った訳じゃないわ」

「施設?親いないのか?」

「詳しくは、知らないんだけど。物心つくまでは、施設でいたらしいわよ」

レイの意外な一面を知ったハルカだった。

「お昼できましたよ?」

キッチンから声がした。ハルカは、ルビーの言葉を信じてみようと思った。


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