オヤシロ様の祟り


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「いいよ、べつに。」
圭一は慌てて慰めるように沙都子の頭を撫でた。
「雛見沢の人間が殺したのですか、やっぱり…」
梨花は表情をきつくして圭一に尋ねた。
「父さんたちがきっと何か知っちゃいけないことを知ったから殺されたんだと思う。」
圭一は遠くを見つめながら言う。
「ひどいですわ…そんなの…」
沙都子は瞳に涙をためながら呟いた。
「けど、気付いたことがあるんだ…怨んでもやっぱりなんだか怨みきれてない自分がいる。」
圭一は苦笑しながら二人に言った。
「きっとそれは圭一が優しいからですよ。」
梨花が優しく笑いながら圭一の頭を撫でた。

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