始まりの音


[04]4


「あのよろしいですか?」
一人の女性が看護婦に話しかけた。
「何ですか?」
「ここに前原圭一て子がいると思うのですが?」
「どうゆうご関係で…」
婦長が怪訝に思い女性に尋ねた。
「遠い親戚なんです。」
女性は美しいほどの微笑みを見せた。
「そうなんですか。」
看護婦はいかにも嬉しそうに言った。
「鷹野三四です。彼をもう退院させてもいいですか?」
「かまいませんが彼は…」
「えぇ、しってます。だからこそこの場所から離れたほうがいいでしょ。」
「わかりました、なら手続きをしましょう。」
「先に会いに行っていいですか。」
「彼も喜びます、案内してあげなさい。」
「いいえ、大丈夫。場所を教えてくれたら自分で行きますから。」
三四はもうしでをやんわりと断った。
「突き当たりの部屋です。」
看護婦の言葉を聞いた三四はすぐさま歩いて行った。

[前n] [次n]
[*]ボタンで前n
[#]ボタンで次n
[←戻る]




Copyright(C)2007- PROJECT ZERO co.,ltd. All Rights Reserved.