闘魂!第1巻


[01]第1話


僕はある男と出会った

場所は、なんの変わりもない普通の食堂

普通の30代(?)の様な人だ

携帯ゲームを必死にやり 連打と共に貧乏揺すり

そいつを見ていると…

男「ねぇちゃん、このあとデートしない?」

女「放してください!」

親父「助けねぇのか?拳(けん)さん」

拳「めんどくせぇよ」

子供「ねぇちゃんを放せ!」

男「邪魔だ小僧!」

親父「ほら拳…あれ?いない」

拳は男の前に立った

拳「てめぇがギャーギャー騒ぐから…クリアしそこねたじゃねぇか!」

ガシャ〜ン

テーブルが半分に割れた

親父「また派手にやったね〜」

拳「請求はあいつね」

親父「ヘイヘイ」

拳「ついでにオレンジジュースおごりで!」

それおごりって言う? てかツッコミ所満載なんですけど!

女「あの…ありが…」

拳「ただいまゲーム中」

僕「聞く気無!」

子供「おじちゃんありがとう!」

拳「任せとけ!」

僕「聞いた!」

女「あの〜お名前は?」

拳「はぁ?合コンのノリですか?べつに付き合う気ないんで!」

僕「いや…違うとおもう…」

子供「僕、まさと!」


拳「俺は拳だ!よろしくな!」

僕「子供にやさしいし!」

まさと「おじちゃんバイバ〜イ」

拳「おう!」

親父「もう少し女に優しくしたらモテるのに」

拳「うるせぇよ!女なんてなに考えてるかわかんねぇし」

僕「あなたも なに考えてるかわかんねぇよ…」

拳「おい、そこでじろじろ見てるガキ」

僕「バレた!」

拳「名前は?」

僕「え!たかし…です」

拳「たかしか…このゲームクリアして〜」

たかし「はい?」

拳「このラスボスがよ〜…」

喧嘩は強いがゲームに弱い…

でも悪いやつではなさそうだ

たかし「この装備で勝てると思います」

拳「お〜さすがオタク」

たかし「誰がオタクですか!」

親父「まぁたかしちゃん、仲良くしてやんな」

たかし「はい…」

こうして僕は 変な奴と友達になることに…

拳「あ!たかしくん お金持ってない?」

たかし「初対面で馴れ馴れしいよ!」

拳「ちっ!最近のガキは!カツアゲのお金もねぇのかよ」

たかし「いちいちカツアゲのお金なんか持ってないよ!」

拳「はぁ…暇だ〜」

たかし「暇って…仕事とかしてないんですか?」


拳「この不景気に仕事なんかねぇよ」

たかし「探さずに諦めてるし…」

拳「まぁ…ねぇ事もないか」

二人はゲームセンターの前にいた

拳「お!やってるね〜」

たかし「や…やめようよ…不良ばっかだし…って!」

拳「ごめんね〜」

たかし「ちょっと!他の人やってるのに!」

拳「代わってくんない?」

不良「はぁ?」

たかし「ヤバいよ!なに言ってんのこの人!」

不良「喧嘩うってんのか!」

拳「じゃあ…買ってくれるの?」

不良「はぁ?」

ドカーン!

不良「グハッ!」

拳「ゲームオーバー」

たかし「強い…ってなにしてるんすか?」

拳は不良の財布を取り出した

拳「なにって喧嘩料」

店員「ちょっときみ!」

拳「すみません!これ故障代ね」

店員「え…はぁ…」

二人は店を出た

たかし「ちょっと!」

拳「あいつかなり持ってるな!」

たかし「他人のでしょ!」

拳「なんだよ!ちょっと欲しいのか」

たかし「いや欲しいけど…いやダメだから!」

拳「あいつは『喧嘩を買った』の!これは『喧嘩料』!つまり俺の金」

なんだよこいつ!わけわかんねぇ…てか喧嘩料ってなに?そんな商売あり?


不良「さっきはよくも遊んでくれたな?」

たかし「さっきの不良だ!」

不良「兄貴!こいつですわ」

兄貴「よくも可愛がってくれたの」

図体はデカく ガッチリとした体 こんな奴に 顔色1つ変えない… むしろ笑ってる!

兄貴「こいつ!ムカつくぜ!」

殴りかかってきた!

ガシッ

拳「喧嘩…買うのか買わねぇのか!」

片手でつかんだ!

兄貴「は?てめぇ喧嘩うってんのか!」

拳「一応商売なんでね」

兄貴「なめやがって!」

またきた!

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