闘魂!第7巻


[10]特別編(2)


紅葉「ね〜金時と会う前は、なにしてたの?」

宇治「私は聖霊帝国の本部にいましたよ」

紅葉「どんなことしてたの?」

宇治「そうですね〜」

――――――――――

宇治「霊術の第四!光縄!」

「くっそ〜」

宇治「隼人(はやと)先生!終わりました」

隼人「コントロールも威力の調整も完璧だね!さすが和也様の息子」

宇治「ありがとうございます」

隼人「他の者はできるまで居残り!」

「え〜」

和也「いや〜みんな頑張ってる?これ手土産(てみやげ)食べる?」

「ありがとう!」

隼人「困ります和也様!」

和也「気にしないで下さい」

宇治「お父様帰りますよ」

和也「宇治ちゃんやきもき?」

宇治「怒りますよ!」

和也「じゃあお先に」

隼人「ちょっと話いいですか?」

和也「はい」

宇治「……」

和也「話とは?」

隼人「お宅の宇治君を、暗部に入れようと思う」

和也「ほぉ」

宇治《え!》

隼人「成績も優秀だし、申し分ないと思うのですが」

宇治「嫌です…」

隼人「なぜ?」

宇治「暗部は、暗殺・スパイなどをする部隊と聞いています!」


和也「宇治…お前の成績なら、暗部か神しか道はない!どうしてもと言うならば、俺をこえる事だな」

宇治「………」

隼人「まぁ無理にとは言わないが…暗部の隊長が君を欲しがってるだけ覚えて欲しい」

和也「まぁこの件は親子でゆっくり話します」

隼人「わかりました」

宇治は走って教室を出た

和也「宇治!」

宇治《暗部なんか…行きたくない!私は、神になる!》

「聞いたか?神様候補!」

「確か金時だよな?」

「恐ろしい」

宇治「神様か…あ!確か倉庫に秘伝の書があったはず…」

宇治は急いで倉庫に向かった

宇治「あった!どれどれ…古い文字…でも読める!禁術、霊封印の開花方…これを使用すると人格が変化し、段階により霊力が変わる…なるほど…まず……」

宇治は次々文章を読み続けた

宇治「よし!さっそく…」

ドックン…ドックン…

宇治の心臓が激しく動く

宇治「霊封印!開!…第一章!開!……第二章!開!……」

次々唱える

宇治「第十章!開!」

ドカーン!

宇治「すげぇ!すげぇぞ!もう何も怖くない!俺は最強だ!」

金時「え〜っと」


宇治「来ないで下さい!殺したくなるからよう!」

金時「めんどくさいな〜どっちかにしてくれない?」

宇治「なんだてめぇは!」

金時「今から死ぬ奴に教える気は無い」

宇治「殺す!バースト!」

ドカーン!

金時「ペッその程度か」

宇治「まともにくらって立っていられるとはな!」

金時「言っとくけど…満点以下には興味ないの」

宇治「じゃあ死ね!」

ドカーン

金時「効かないって!言ってんだろうが!」

ボフ

宇治「グハッ」

金時「てめぇら!ボケッとしてんな!」

「は!はい!」

「配置につけ!」

金時「まて!」

「はい?」

金時「こいつは俺が除霊所に連れていく」

「ですが、距離が」

金時「いいな!」

「はい!気をつけて!」

――――――――――

金時「……おっしゃ〜抜け出せた〜!誰が霊術なんか勉強するかバ〜カ」

宇治「う…」

金時「目が覚めたか」

宇治「なぜです…」

金時「ん?」

宇治「なぜ私を…殺さなかったのです…」

金時「殺す価値がない」

宇治「…たったそれだけ…」


金時「でも利用価値はあった!だけどこれからは、自分の事ぐらい自分で決めろ!それまで付き合ってやるから!ただし、俺の為に絶対戦うな!自分の命ぐらい、自分自身を守るために使え」

宇治「あなたはかわってますね…遠回しに助けて下さいって…」

ゴンッ

宇治「いっ…」

金時「なぜ霊体を取り込んだ」

宇治「はい?」

金時「お前に二人の人格が見えた」

宇治「取り込んだんじゃないんです…人格を別けたんです」

金時「別けた?」

宇治「善と悪に…」

ガシッ

金時は宇治の肩をつかんだ

金時「お前スゲェな!そんな高レベルの霊術使えるのか!」

宇治「え…まぁ…」

金時「お前のその知能!100点満点だ!」

二人はしばらく歩いた

金時「一度外に出てみたかったんだよな〜」

宇治「でももう霊術が…」

金時「そんなもん自分で作れ」

宇治「そう簡単には…」

金時「オリジナルの霊術!かっこいいじゃん!やる前から諦めんな」

宇治「…はい《できれば、ずっとあなたについて行きたい…》」

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