いきなり?!


[02]過去…




「…やめてぇっ!…あぁっ!あ…ぁぁ、痛っ、痛いよぉ…やめて…ぇ…」

またこの夢だ…。
泣き声と痛さに呻く悲痛な声、時たま上がる嬌声…その声はすべて僕からあがっている…。



「もぅ…やめてください…」

「痛そうにしてるぜ、コイツ」

「気持ち良いって言ってんだよ!アッハハハ」

「早くかわれよ、次は俺だからな」

もう何人にレイプされているのかも分からない…ただ痛みと汗と出血した血の匂いだけを感じていた……。



「イヤァァァアッ……!……。」


ガバッとふとんを跳ね上げて起きる。


僕のパジャマは汗でぐっしょりと濡れていた。


静寂が支配しているこの暗い部屋には自分の荒い息遣いだけが聞こえている…。


この学園の寮が個室でよかった。
この思い出は自分だけが知っていればいい…。


誰かに知られて軽蔑されるのは、もうたくさんだった…。






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