第29章


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森の洋館前の茂み、
この服装のおかげだろうか、すんなりとプレゼントを受け取ってくれる奴も多い
特に子供は簡単だ、差し出すだけで目が輝き迷うことなく飛びついてくる
しかし一通りこの島を廻ったにもかかわらず、俺が知っている―――神の記憶にあったあの鼠の手下どもの姿を全く見ない
恐らく―――あの大きな屋敷に集まっているはずだ

袋の中に残っているプレゼントは半分ほど、しかし既に日は暮れ、一日が終わろうとしている
今のやり方では、今日中に配り終えることはできないだろう
―――多少癪に障るが、奴らにプレゼントを配り、一気に終わらせるしかあるまい
大きく息を吐き、ダークライが袋をしょいあげる





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