第21章


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「何をこそこそやってんだ?へへんっ、いいぜレッド。何を企んでるか知らないが先に仕掛けさせてやるよ」
「じゃあ、行くよ!リザードン、火炎放射だ!」
「無駄だッ!カメックス!ハイドロポンプ!」
リザードンが吹く火炎を、カメックスが甲羅の砲台から水流を撃ちだし相殺する。
水が激しい炎で蒸発し、水蒸気が辺りに深い霧のように立ちこめる。
「ふんっ、この程度かよ?」
霧の向こうでグリーンが勝ち誇ったように言う。

「トンボ君、穴を掘るだ!」
「フリャッ」
レッドの指示でフライゴンは床に大きな穴を開け、地響きを立てながら掘り進んで行く。
「ん、何だ?――地面タイプの技か!防ぐぞ、ナッシー!」
――草タイプに地面タイプの技は効果がいまひとつ。あのポケモンの攻撃を耐えた後、カウンターに眠り粉を浴びせてやる。
地響きに気付きグリーンがナッシーに指示を出す。
立ちこめていた霧が晴れた――地面が盛り上がり、そこからフライゴンが飛び出そうとする。
「来たぞ、ナッシー!」
ナッシーが盛り上がった地面の前に立ち塞がる。

「ピイィィィッ!」
「な、何ぃっ!?」
しかし、盛り上がった地面に穴を開け飛び出してきたのは、フライゴンでは無くムクホークだ。
穴から勢い良く飛び出したムクホークは、急降下しナッシーの体を切り裂く。

「ピュイッ!(汚名返上ぉッ!)」




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