第21章


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「リア……(ふぅむ……)」
ロゼリアが繰り出された三匹を見て、何やら難しい顔をする。
「ぼわーん?(どしたのー?)」
「リィ、リィリア(いえ、いやにバランスのとれた三匹だと思いまして)」
三匹のタイプは炎、草、水――弱点をうまく補いあえる組み合わせ。
ロゼリアは嫌な予感がしていた。

「ピイィーー!(へんっ、それがどうした!)」
そんな時、ムクホークが飛び立つ。
「リィ、リァーリリィ!? リァリァ!(ちょっと、ムクホークさん!?待ってください!)」
ロゼリアが止めるのも聞かず、翼を広げ敵に突進していくムクホーク。
ブレイブバード――そんな勇気ある鳥の頭の中は、
「(ミミロップたんにアピールするチャーンス)」
……下心で一杯だった。

「来るか!ウインディ!」
グリーンに指示され飛び出すウインディ。
「グルルル――ガウッ!」
「ピッ!?(ひっ!?)」
ウインディに威嚇され、ムクホークは少し怯み突進の速度が落ちてしまう。
「ウインディ、さがれ。カメックス!甲羅で攻撃を止めろ!」
ウインディが後ろに飛び退き、入れ替わりにカメックスが前に出る。
カメックスは頭と手足を甲羅に引っ込め、突撃してくるムクホークに正面から挑む。
「ピビィッ!」
弾き飛ばされるムクホーク。
頑丈なカメックスの甲羅は弱まったブレイブバードなどいとも簡単に防ぎきった。




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