第21章


[01] 





ワープパネルを踏むと、今度は狭い部屋に出た。すぐ近くにワープパネルと閉じたシャッター、それとT字に分かれている廊下が見える。
「ミミロップ達はどこに向かった?」
「あのT字路を右に行ったとこのワープパネルさ。アタシゃそこで引き返したから、その先は知らないがね」
取り敢えず右に行った先にあると言うパネルに向かってみるか。先を急ごうと俺は走りだし、T字に分かれている廊下に向かう。
俺がT字路に勢い良く飛び出ようとすると、右の方からも何か飛び出して来て――ッ!?
「がっ!」
「きゃっ!」
避けきれず正面衝突してしまった。俺は跳ねとばされたが、空中でクルリと体勢を整え地面に着地する。
そして、ぶつかってきた謎の襲撃者に備え構えるが、
「痛たた……何だってのよーっ! ――って、あれ? ピカチュウ!」
目の前にいたのはミミロップだ。後ろにロゼリア達もいる。
味方と分かり互いに構えを解く。
「……お前か。先に進んだのでは無かったのか?」
「えーと、それが、そのー」
ミミロップは気まずそうな顔をしている。
「ワープでまよって、おんなじところを――」
「ちょ、ムウマージちゃん!」
ミミロップは慌てて手でムウマージの口を塞ごうとしたようだが、手がムウマージを擦り抜けてしまう。
「ずーっとぐるぐる〜」
「こ、こら!……もう!」
なるほど。
「ミミロップ……アンタ、あの時から進歩してないんだね」
呆れた顔をしてニャルマーが言う。ムクホークが横でこくこくと頷く。
「あは、あはは……」
ミミロップは苦笑いしている。
何とも情けないが、無事に合流できて良かった――と言う事にしておくとしよう。



[次n]
[*]ボタンで前n
[#]ボタンで次n
[←戻る]




Copyright(C)2007- PROJECT ZERO co.,ltd. All Rights Reserved.