第18章


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突然、人間はあのピカチュウの方を振り向き「アイアンテール!」と叫んだ。
丁度サイホーンが突進してくる所だった。
あのピカチュウはアイアンテールでサイホーンを弾く。
「ピカチュウ、あの人悪い人間じゃないんでしょ?一緒に戦った方がいいんじゃない?」
「ダークライもいるし、あの人だけじゃきっと敵わないですよ!」
「やられちゃうよ〜ムウマージ、いっしょにたたかいたい〜」
俺は………。
「ピカチュウ!」「ピカチュウさん!」「ピカチュウ〜」
「………やめだ。」
「「「え?」」」
「ダークライに惑わされ、いい様に操られてた……考えるのはやめだ。」
俺はもう人間なんてどうでもいい。
だからあの時、シンオウからカントーに旅立ったんだ。
人間に復讐するためではなく、ピカチュウの名を、カントーにも知らしめるために。
「ミミロップ、ロゼリア、ムウマージ。あの人間に加勢するぞ。人間がサイホーンを止めてる間にダークライを……」
そこで俺は気が付いた。
サイホーンはあの人間と戦っている。
それではダークライは何をしている?
ダークライの方を見ると、今まさにあくのはどうを放とうとしている所だった。
味方のはずのサイホーンまで巻き込むつもりか!?
「俺の言葉がお前を惑わすためだった事にようやく気が付いたか。だが遅かったな、ゲームオーバーだ。」



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