第16章


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――クソっ!なぜ攻撃が効かない?
ミミロップを助ける前にこいつを倒さなければならない。しかしボルテッカーまでもが無効化され、
万策つきつつあった。隣では安らかに、しかし弱っていくミミロップの姿がある。
…俺は一人では何もできないのか。手下、いや仲間一人助けられないのか…

抜け殻は俊敏に、且つ高い攻撃力を有していた。かつてない屈辱、俺は拳を握り締めた。
…と、腕に金色に光る腕輪がはまっていた。余りにフィットしていて存在すら忘れていた。
奴が向かってくる。俺は腕輪に集中した。
「…友よ、力を貸してくれ。」
ありったけの集中力を赤い玉に込め、10万ボルトを放つ。
まさにピカチュウを切り裂こうとしたその瞬間、抜け殻は灰になった。
俺はすぐさまミミロップに近寄った。

「大丈夫か。起きろ。」

――ピカチュウに案内されるがままに付いていくと、大きな家があった。
「お前のために建てたんだよ。さ、入ろう。」「うん…」
私が扉へ入ろうとすると、後ろからピカチュウの声が聞こえてきた。

「大丈夫か。起きろ。」
「私は起きてるわよ。ってピカチュウが二人!?」



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