第10章


[08] 



「御免、ちょっとトイレに行ってくる」
「りょうかい。」


俺はトイレの中に入った。別にトイレをしにきたんじゃない。
あの事をまだ心の中で整理ができてなかったからな・・・。
便器に座って考えようと思った、その時だった。
「よう。」
・・・・・・誰だ?!
「此処だよ、此処。」
俺はその声をたよりに、左の鏡を見た。鏡には俺に似たポケモンが
写っていた。しかし、黄色やほっぺたの赤色は黒に近い色だった。
「誰だ・・・お前は・・?」
「・・・俺はお前だ。」
何言ってるんだ?コイツは。
「これは挨拶代わりだ。」
そのピカチュウは俺に電気を発する。
く・・・麻痺して動けない。
「また会うこともあるかもな。じゃあな」
鏡からソイツの姿は消え、元通りの鏡に戻り俺の姿が写っていた。
アイツは誰だ・・・?それとも本当に俺なのか・・・?




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