〜過去〜ツバキ〜


[19]可愛い弟


「ただいまぁ〜」


「ねえちゃ!おかえぃ!」
ハルカが嬉しそうに走ってきた。


「ハゥねぇ〜しぇんたくてぅだいしたぁ。」
ニコニコと椿に話す。


「ん?何したの?」


「コッチ!コッチ!」
椿の服の裾をぐいぐいと引っ張る。

「なぁに?」
椿は、ハルカに導かれるままついていく。


「こぇ(これ)!ハゥがしたの」




「あっ…」


目の前には、洗濯物が散乱していた。

ハルカは、得意気だ。
どうやら洗濯物を畳んだつもりらしい…。



「ハル〜えらいね洗濯手伝ってくれたのー。」

椿は、ハルカが手伝おうとしてくれた気持ちが嬉しかったから頭を撫でた。


「まだこんなにちっちゃいのに…」


椿は、弟にまで苦労させたくないと思った。

苦労するなら自分だけで…。




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