〜過去〜ツバキ〜


[01]幼少


ハルカが生まれた家は、決して裕福とは、いえない家だった。

今の世の中、貧富の差が激しかった。

でも…そこには愛が溢れていた。貧しいながらも家族仲良く暮らしていた。

「お姉ちゃん…パパとママは?」

「ん?ハル。お母さん達は、お仕事よ。どうしたの?」

「お庭にターポポ咲いてぅの。」

「本当キレイねぇ。」
ハルカが3歳の頃の話だ。

「お姉ちゃん、今日もおしぉと(仕事)あぅの?」

「ぅん。昼からね。だからお昼ご飯早く食べるわ。」

「ハウ(ハル)もお姉ちゃんと一緒に食べう。」
「じゃぁ一緒に食べましょうか。」

椿━12歳…ハルカの姉。
父と母は、朝から夜まで働き通していた。
それでも給料なんて少ないものだった。4人が生活していくギリギリな範囲だった。

「ハルーおとなしく座っててね。」

「ぁぃ。」
両親が働き通していた為、姉の椿がハルカの面倒をみていた。
週に2、3回だけ椿も働きにでていた。



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