綿流し


[02]2


「監督…今日ね、前原 圭一て子にあったよ。」
悟史は優しく微笑みながら楽しそうに話した。
「前原君と?」
「知ってるの?」
悟史は不思議そうに入江を見つめた。
「新しく雛見沢に来た子だよ。…鷹野さんの手下かな。」
「山狗(やまいぬ)の一員て事ですか…」
悟史は声を低くして入江に聞いた。
「う〜ん、微妙だね…鷹野さんと一緒にいるからといって山狗の一員とはいえないからね。」
入江は眉間にシワを寄せながら唸った。
「けど、圭一はいい子だったよ…」
悟史は俯いて呟く。
「もしかして惚れちゃった?」
入江はからかいながら悟史に聞いた。
「初恋だよ。」
悟史は愛おしそうに呟いた。
「そっか…」
入江は悟史の頭を優しく撫でた。

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