～日常～

[10]１０ＴＶ

誠吾との帰り道。気分は最悪…条件に期限が付いてるゆえに下手な事をして、誠吾にﾌﾗれれば由美と美華には結局許してもらえない事になるし。しかも今の由美と美華なら本当にｳﾁを傷つけに来るだろう。先の見えない不安だらけの状況に、落胆するしかなかった。誠吾とは無言のまま別れ、家に着いた。（ｳﾁの雰囲気でお前なんか好きになるわけない事を気付きやがれ!!!）心のなかで呟きながら、ＴＶをつけた。いつもの様にどうでもいいNewSをやっている。と思ったが…次の瞬間、ＴＶに釘付けになった。なんと誠吾がいたあの空き地が映っているのである。連続動物虐待事件。ｳﾁが忘れたくても忘れれないあのおぞましい光景…
由美と美華も怖いが、誠吾が一番怖い。明らかに異常なあの行動。しかしこのNewSが流れている事によって、誠吾の行動も抑制されるだろうと思うと、少し気持ちが楽になった。とりあえず誠吾の扱いには気を付けないと…刺激せずおとなしく何事もなく半年を過ごせれば、ｳﾁの勝ちだ。
ｳﾁは絶対負けない…

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