恋×2(完結)


[02]腐れ縁


「うわっ!また、同じクラスなんだ…腐れ縁だねー、山本。3年連続だよー」
「うわって…失礼なヤツだな。青木…お前なぁ、腐れ縁ってなんだよ、腐れ縁って…俺と、3年でも、同じクラスになれたんだから、もっと喜べよー」
「それは、無理。山本、もっと自分を見なよ?」

ニシシと笑って、青木は自分の席に向かった。
その後姿を、いつものようにみつめる。

春休み明けの青木は…どことなく痩せて、やつれたような感じだった…

なんか…あったのか?



お前は、俺の視線に気づくこともなく、周りの女子たちとの会話で盛り上がっていた。
その会話に、入ることはできない。ただ、みつめるだけ…


あの頃のお前も、こんな風に俺を見てたのか?
―友達―という鎖に縛られながら…


こんなにも切なくて苦しい思いを、お前も抱えていたんだろうか?



[前n] [次n]
[*]ボタンで前n
[#]ボタンで次n
[←戻る]




Copyright(C)2007- PROJECT ZERO co.,ltd. All Rights Reserved.