第零.七章


[03]心のままに


空っぽの世界。 色一つ無い無音の空間。

目の前に伸びる一本の道。僕はその上を、ただ、歩いてある。

ゆっくりと進む。 走ることはない。 だが、止まりもしない。 何故か?

ゴールが無いことを知っているから。

何も無い。 だれもいない。 ただあるくだけ。 十分だ。

地平線の果てまで続く道。 歩き続ければ、また同じ場所に戻るだろう。

だけど、自分の在るべき場所はここしかない。

三方向への別れ道。 もちろん真っ直ぐ進んでゆく。

何を追うわけでもなく、何に追われるわけでもない。 また、何かに迷うこともない。

一人だけ。 孤独に世界に生存する。

そんな心でありたいと、どれほど願ってきたものか。

まぁ、単にダラダラしたいといいことになるが、それはそれでおいておくとしよう。

by冬埜 雪奈




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