第零.六章


[08]ただそれだけでいいのに。


ただそれだけでいいのに。


みんなはもういない。

夕焼けが目に染みるんだ。


建設途中のビルで

ひたすらかくれんぼ

朽ちた角材

錆びた鉄くず

視界に入れる物全てが

心に墜ちる。


未だ寝てはない、
君の事が好き
夢の中まで
追いかけてくよ。

あの日降った雨は透明で、
君の心を写してた。

僕は傘を忘れて
ただ一人濡れているのさ。






by しょういた


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