第話


[01]ひとりでお仕事


ふと気が付くともう休憩時間になっていた。
『あっ!もう休憩かぁ…ゴメン神田さん、ちょっと俺、ほかにもやらなきゃいけない仕事があるんだ。あとここに置いてある分だけでいいから検査しといてくれる??慌てなくていいからね!あと休憩時間は椅子に座っててもいいから、また様子は見に来るから頑張ってね』

『はい。わかりました〜』どうやら管理者の彼はかなり忙しいらしい〜。
あたしはひとりになってからも頑張って残りの仕事をやっていた。さっきのカッコいい人がまたこっちに来ないか期待しつつね…☆☆


『愛莉ちゃ〜ん、もうだいぶ慣れたみたいだね〜頑張ってるなぁ〜』
(ん??このヒト誰だろ?えらいサンなのかな??)

『ゴメンね〜急に話しかけちゃってさ!わいは高木って言うんだけど可愛い子が新人で入ったって聞いて様子見にきちゃったよ〜!でもほんと、頑張ってるし可愛いなぁ〜』 


『はぁ…ありがとうございます』
(誉めてくれるのはいいけどかなり色白でオッサンだしなんか気持ち悪いなぁ…ここの工場、女の子いないから寄ってくるのかなぁ?)

あたしは高木サンとの会話を何とかうまく続けながらも仕事をこなしていった。(あ〜このヒトほんとひつこい…さっきのカッコいい彼、また来ないのかなぁ?)

『愛莉ちゃ〜んねえねえ好きなタイプわぁ?』
高木サンからの急な質問だった…(もう、ひつこいしほんと困ったヒトだ!)

『とにかく優しいヒトです!目がおっきくて丸顔だったらもっといいかな☆』
なぁ〜んて正直についつい言っちゃった!!

『ええ〜だったらわいがピッタリ!!わい丸顔!!』
(いやいや!あなた、丸顔でも目かなり細いでしょ…って言いたいよ〜誰かこのヒトを止めて〜!)


そんな会話をしている間にもあたしはきちんと手を止めず仕事をこなしていた。
認められたいしセクハラには負けたくない気持ちがあったからだろうね!!


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