第六章


[01]愛が狂気に変わる


幸せな日々。
永遠には続かないのだと悟る。

きっかけは、一本の電話から…

彼の携帯に家族から電話が掛かってきた。
彼は「今更なんのよう?」と不機嫌だったが、だんだんと笑顔に変わっていった。
俺の側だけで笑えばいいのに
家族が嫌いなんじゃないの?
そんな事を思った。
嫌なことに電話の後、ポツリと「家に帰ってみようかな…」と。

許さない…
そんな事させない

離すもんか!!
離してやるもんか!!!

俺はとっさに「もう少し様子を見た方がいい」と忠告した。
彼は「そうだね」と笑顔。

家に帰らすものか!
家族に渡すものか!!
幸せだと言ったじゃないか!

かなり強引に彼を抱いた。
少し泣いていたが気に止めずに構わず抱き続けた。

鮮やかなアザを、首筋や腰につけた。

それは、警告のよう。

俺より家族を選ぼうとした罰だ。

独占欲が俺を蝕んで行く。

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