第四章


[01]言葉はいらない


あれからそれ以上の会話はしなかった。お互いに必要ないと思ったのだ。

ただ言葉を交わさず、手を繋いで歩く。すれ違う人々は俺達を奇異の眼で眺めて行く。
何がおかしい?
好きな人と身体の一部分を繋いでおきたいと思うのは、普通の思いだ。

抱きしめたい

自分を感じて欲しい
普通の感情だ。

言葉はいらない…



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