第二章


[01]出会い、死を望む


何をするわけではないが、学校に行かず街を歩く。
人の往来を眺めながら煙草を吸う。
誰も僕に気も止めず歩いている。
両親は僕を持て余し、もう目を見て会話をしなくなった。
そんな時に出会ったのが透さんだった。声をかけられたが、何を言ってるのか分からない。
が、この感情を何と呼ぶのだろうか?
胸が締め付けられる。
ずっと会いたかったと…心が叫ぶ。「どうしたの?どこか痛い?涙が出てるよ」

初めて人間に会った感じがした。
もう、このまま死んでもいい…。
僕の視界にやっと色が付いた。
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