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[08]タノシミ


よし…七咲をクリスマスにデートに誘うぞ! じゃあ部活が終わるのを待とう
よし出て来たな…声をかけよう
「七咲」
「あ、橘先輩…もしかして待っていてくれたんですか?」
「うん、実は七咲に話があってね」
「え、あ…はい、何でしょう?」
「七咲、クリスマスイブを僕と二人で過ごさないか?」
「……」
七咲は下を向いて何かを考えてる。…そうだよな…七咲は僕とは…
「ごめん!七咲、迷惑だよな。忘れてくれ。じゃあな」
「あ…先輩」
僕は走っていった。何をしてるんだ…僕は。これじゃ意味ないじゃないか
そのまま家についていた。今日は休もう…
朝か…七咲に会ったらどうしよう?多分まともに話せない。梨穂子の誘いも断って…ともかく学校に行かなきゃな
あ…なんか空が青いな…僕はもうなんだか嫌だな…しかもよく考えたらこんな早く学校行かなくていいんだよな…でも誰とも会いたくないよな…
もう学校か…教室に行くか…
「橘先輩」
後ろから誰かが…七咲か…七咲?
「あ…なな、七咲」
「先輩、昨日はどうされたんですか?」
「いや…それは…」 「それで…先輩…クリスマスの件ですが…」
もう忘れてくれ…
「いいですよ」
ん?
「今なんて?」
「橘先輩とクリスマスイブ、デートしたいです」
僕は…なんて早とちりを
「七咲、ありがとう。それと昨日はごめん」
「いえ、いいですよ。ではクリスマスイブですね」
「じゃあクリスマスイブの午後の三時にあのバス停前で大丈夫?」
「はい…お願いします。あと、その日は私が行きたいところがあるので、合わせていただいても大丈夫ですか?」
「うん、じゃあよろしくね」
「では、先輩、そろそろ予鈴鳴りますし、教室に戻りましょう」
「そうだね」
僕は七咲とクリスマスの約束をした。七咲には迷惑をかけたけど、良かった。

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