アコガレ


[07]カエリミチ


僕は放課後七咲に昨日の焼き芋代を返そうと部室の前で待ってた。水泳部の部室って校舎裏なんだよな。
「待てー!」
なんだ!?この声は美也か?駄目だ…こいつがいたらまたうるさいぞ
「あ、にぃに、この辺に猫が来なかった?」
「え、あ〜あっちにいったよ」
「え〜でもこの辺に来たよ。ここら辺探してみよう!」
なに!ならば…
「美也、知ってるか?お前と僕は他人なんだ。」
「え?」
「実は父さんがお前を河原で見つけたんだと」
「え…そんな訳ないじゃん!も〜馬鹿にぃに!」
美也は行ってしまった。やりすぎたか…
「何してるんですか?先輩」
七咲だ。部活が終わったんだな。
「いや、昨日のお金返そうと思って。」
「あ、そうでしたね。それはいいんですが、さっきのは美也ちゃんがかわいそうですよ。兄妹なんですから、仲良くしないと」
「いや、七咲と帰りたかったからさ」
「え…」
七咲は顔を少し赤くした。
「私はいいんですが…その」
「ん…?」
「いえ、一緒に帰りましょうか」
僕と七咲は一緒に帰った。
「そうだ、どっか寄らないか?」
「あ、いいですね。でしたら、買い物に付き合っていただげせんか?」
僕と七咲は商店街に行った。
「今日は夕飯をつくるので、何がいいか考えて欲しいんです。」
「そう言われてもな…ならあれならどうだ?」
「あれ、ですか?」
僕は七咲に焼きそばを渡す。
「焼きそばですか…これ塩味なんですね」
「そう、前作ったんだけどなかなかうまかったんだ。」
「そうですか…ならこれにします。」
「ならあと具を買おうか」
こうして七咲と買い物をした。晩ご飯を作るなんて、偉いな、うん
「先輩、では私はこれで」
「そうだな。じゃあまたね。」
さして夜になり、家でくつろいでいると、美也に嘘を言ったことを怒られた。まぁ、気にしないからいいか

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