ハジマリ


[06]ヘンカ


次の日…私は先輩に好きな人がいるか気になっていました…勇気をだしてきかなきゃ…先輩は教室にいるかな…
二年の教室の前に来ました…でも先輩を呼ばないと…
「あれ、紗江ちゃんじゃない。どうしたの?」
あ、棚町先輩が…
「あの…橘先輩はいらっしゃいますか?」
「あ、純一ね。ん…寝てるわあいつ。今起こして連れてくるから」
「あ、でも…」
「いいの、いいの。」
橘先輩は棚町先輩が揺さぶって起こそうとしました。…しかし起きないので、椅子を引いて橘先輩が落ちちゃいました…そこまでしなくても…
「あ、中多さん、ごめんね。すぐ出れなくて」
「あ、いえ…お休み中すみません」
「いいよ、何か話があるのかな?」
「はい、ただ…出来れば場所を…」
「そっか。なら廊下で話そうか」
橘先輩は優しく答えてくれました…先輩やっぱり好きな人がいるのかな…でも…私…聞かなきゃ駄目…
「で…何かな?」
「あの…先輩、好きな人はいるんですか?」
「え…なんで?」
「美也ちゃんが先輩に好きな人はいないと聞いたんですが…でも先輩優しいですし…本当はいるんじゃないかって…」
「そっか…美也の奴」
「どうなんでしょうか?」
先輩…
「僕は…中多さんが好きだよ…」
「え!?それって先輩…」
「あ、なんて言うか…中多さんみたいにおとなしいけど優しい子が好きなんだ。変なこと言ったね。ごめん」
「いえ…うれしいです…」
「なら良かった。僕は付き合ったりしてる人はいないよ」
「あ…そうですか…」
これって…告白…でも先輩…違いますよね?でももし告白なら…私は…
「先輩…ありがとうございます。」
「はは、別に何もしてないよ。そろそろチャイム鳴るね」
「はい、失礼します…」
夜になり私はお風呂に入っていました…橘先輩のことばかり考えてる…私…のぼせちゃうからあがらなきゃ…
私はベランダで星を見て思いました。今まで…男の人は苦手で…避けてました…でも恥ずかしいから誰にも言えないけど…橘先輩は私の王子様…ずっとそんな人と出会えたらって思ってきた人…先輩はそんな人…私…橘先輩が好き…

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