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[05]デート


そして日曜日
今は、10時か…よし、準備して余裕をもって行こう。七咲を驚かせるぞ
11時半か…さすがに来てはいないな
「橘先輩?」
あれ、七咲?
「七咲、早いな」
「はい、先輩を驚かせようと思いまして」
「く、先手をつかれたか」
「ふふ、あっ、バスきましたよ」
僕と七咲はバスに乗りポートタワーに向かった。このバスはポートタワーの前で停まるんだよな
「つきましたね」
ここがポートタワーか…なんかすごいな…
「じゃあ中に入るか」
「はい、なんかワクワクしますね」
中は一面水面のように見えた。新しいのは違うな
「先輩、見てください、珍しい魚ですよ!」
「おお、こんなの見たことないや」
「ですよね、なんか綺麗です」
七咲ははしゃいでいる。いつもクールに見えるのにな…
「先輩、こっちもすごいですよ」
「どれどれ、深海魚?なんか怪人みたいだな」
「ふふ、なんか分かります」
そのまま見ていった。
「先輩、ペンギンですよ!」
「ペンギンってこう泳ぐんだな…知らなかった」
「あんなに自由に泳げたらいいですね…」
「そうだな…」
「先輩はペンギン好きですか?」
「うん」
そうだな…
「七咲みたいなとこが好きかな」
「はい!?それは…どういう意味で…」
「なんか小さいのに綺麗に泳ぐとことかさ」
「……そうですか」
七咲は照れながら言った。
「あっ、あっちにもありますよ…いきましょうか」
七咲はなんか慌てていた。なんかいつもと違うから新鮮だな
そして夕方
「面白かったな」
「はい、結構色々見れしたね!」
「この後どうする?」
「あ、…浜辺を歩きませんか?」
僕と七咲は浜辺を歩いた。
「なんか…不思議ですね」
「何が?」
「少し前まで、私達はお互いに知らなかったのに、今は…こうして…」
「色々あったね」
「はい、滑り台のことや…」
「あれは怖かったね」
「でも、先輩が助けてくれて…」
「はは、必死だったなぁ」
「私、先輩と出会えて良かったです」
「そっか…そう言ってくれるならよかった」
「はい…」
辺りは暗くなっていた。七咲の笑顔が暗い中で見たら僕は少しドキッとした。
「もうこんな時間か…なんか食べて帰ろうか?」
「はい…ではポートタワーの近くにあったファミレスに行ってみたいんですが…」
「いいね、行こう」


そしてファミレスに行った。
「ファミレスかぁ、最近は行ってなかったな」
「そうですか?」
「うん、前はたまにクラスメートのバイトしてるファミレスに行ってたけどね」
「あの駅前のですよね?」
「うん、あそこ名物パフェとかあってカップルとかいて結構行きづらいんだよな」
「名物ですか?」
「確かなんとかパフェを食べたカップルは幸せになるとかせんな話があるんだ」
「そうなんですか…ちょっと興味あります」
「じゃあ今度行ってみる?」
「はい…是非」
そして料理を食べた。七咲に楽しんでもらえてよかったな…うん
「そういえば、クリスマスが近くなりましたね」
「うーん…そうだな」
「私、今年はクリスマスがちがうような…気がするんです」

「違う?」
「はい、期待というか…楽しみというか…なんか変ですよね」
「いや…僕も」
「僕も…なんです?」「いや何でもない。時間も遅いしそろそろ帰るか」
「あ…はい…」
ファミレスを出てバスに乗り、学校前のバス停で降りた。
「先輩…今日はありがとうございました」
「いや…楽しんでもらえたならよかったよ」
「ではまた明日ですね。先輩…失礼します」
「じゃあね〜気をつけてかえれよ〜」
こうして七咲とデートした。なんだかいい一日だったな

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