デアイ


[04]ホウカゴ


僕は約束通り図書室に向かった。
「先輩、あ、こっちです。」
七咲は先に来ていた。今日は二人で勉強だ。
「ごめん待たせたかな?」
「いえ、第一私が頼んだんですし、私が先に来るのが普通ですよ。」
「はは、そっか。じゃあやろうか」
七咲に数学を教えた。まずは基礎を固めた。
「まずはこの記号をこうして…」
「なるほど、だから私はずっとわからなかったんですね。」
そのまま教えた。そしてなんとかテストの問題全部を解けた。
「ありがとうございます先輩、これで補習もなんとかなります。」
「はは、帰ろうか?」
「はい、そうですね」
そして図書室を出た。少し気になってたことを訪ねた。
「そういえば七咲。なんであんな校舎裏にいたんだ?」
「あ、あの先輩が覗きをしていた…」
「だから違うって!」
「ふふ、冗談ですよ。」
しかし僕はあの時の七咲の下着が気になった。駄目だ!僕は変態じゃない!断じて変態じゃない!僕はむしろ紳士だ!そうなんだ!女の子のスカートの中を気になんかしちゃいけない!
「先輩?」
「いや、行こうか…」
そして帰った。僕と七咲はたわいのない話をした。
「七咲は学校までは歩き?」
「はい、やっぱり近いと楽ですし、帰りに買い物も出来ますしね。」
「はは、そうだな。」
そして少し歩いた。
「では先輩私はここで」
「そっか。明日は勉強はどうする?」
「放課後が補習なんで、昼休みに少し教えていただけますか?」
「分かった。じゃあ食堂で会える?昼食べながら見るよ。」
「お願い致します。ではまた明日。」
「はは、また明日」
僕はなんだか楽しみだった。なぜかわからないが…あれ、美也があそこに…
「にぃに、いつの間にか逢ちゃんと仲良くなったの?」
美也の顔は若干不機嫌そうな顔だった。
「いや、また勉強を教えてたんだ。それで一緒に帰ってたんだ。」
「もうなら美也にも教えてくれてもいいじゃん。バカにぃに!」
あっいっちゃった…美也は何を怒ってるんだか…本当に何考えてるんだか…


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