一章


[02]対立


無言で家を出ていこうとする煌樹に母が声をかける。「朝ごはんは?」
「いらね」
それだけ返事をして去ろうとした時だった。ガタッ、と和樹が席をたつ。どうやら朝ごはんを食べ終えたようだ。そして玄関の前にいる煌樹を一瞥していう。
「退いてくれない?」
イラッとした煌樹は拳を握りしめて殴ってやろうかと思ったが両親のまえだから怒りをこらえて静かにいった。
「あぁ、わりぃな」


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