第二恋愛*


[07]彼女


3階の教材倉庫の
掃除を任されていた
あたしは
階段の方へ歩いて行く。

階段をおりて
4階へ…

まわりに誰もいない
ことを確認した
あたしは、
星 一輝の腕を掴んで
階段をかけおり、
3階へ行った…


3階は
2年生の階だが、
今日は社会見学のため
誰もいない。

3階のホールへ着いた。



星 一輝は、
何がなんだかわからず
戸惑っていた。










「あたし、
三太と付き合うことに
なった…」

「…よかったじゃん。
俺も……………」


星 一輝は
何か言いかけたが
口を閉ざしてしまった。


「『俺も…』、何??」

「俺も…
美姫と付き合うことに
なった………」

「ならちょうどいいや。
あたし、
星が好きだった。
ううん。今も好き。
でも、もう諦める。
あたしには三太が
いるし、
星には美姫がいる。
これで吹っ切れた。
よかったぁ…」

「俺も、
吹っ切れたくて
美姫に告ったら
なんかOKだったから
ちょうどいいと
思って…」

「じゃあ、
お互いハッピーエンドだね。
じゃ…あ、掃除、
全然人足りてるから。」










あたしは、
あふれてくる涙を
こらえながら
階段を上がっていった…










美姫と………
付き合うんだ…










もう少し早く
伝えていれば
最高のハッピーエンド
だったかも
しれないんだ………


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