第二恋愛*


[04]初彼


好きになっちゃった
ものはしょうがない。



星 一輝を忘れる
いい機会だ。



星 一輝の時みたいに
後悔するのは嫌だから
自分から伝える。



自分から、伝えよう。



10月2日 委員会活動日


二週間に一回の
委員会活動。


委員には、
毎回の新聞発行が
義務付れられている。


あの時と同じ、
放課後の教室で
2人きりの新聞作り……


ここしかないと
思った。


新聞が完成した。


今しかない………








でも、勇気がでない。




「あたし、先帰るね。」





何言ってんのあたし!!





足が、自分から
逃げるかのように
教室から出ようとした
その時………







「沢山…
ちょっと待った。」


な、なんだろ…




「沢ちゃん」と
言わなかった三太に
驚きつつ、
あたしは振り返らずに
足を止める。



「俺…沢山が好き。」


後ろから
三太の声がした。










やば……うそっ。





「偽告…??」

「違う。本気。」

三太の足音が
こちらに近付いている
ことを伝えている。

あたしの右手に
何かが触れた。

三太があたしの手を
後ろから握っている。










「あたしも、
………好きだよ。」










あたしも、
三太の手を握った。


[前n] [次n]
[*]ボタンで前n
[#]ボタンで次n
[←戻る]




Copyright(C)2007- PROJECT ZERO co.,ltd. All Rights Reserved.