第26章
[20]
日の位置からしてそろそろ人間達も活発に動き始める時刻だ。
トキワの森はニビシティの南。おつきみ山を目指す者などで人通りの多いと思われるニビシティの南東を避け、北側から回り込むように南西に抜けることにした。
それにしても――ここは三年経ってもあまり変わらぬ町並みだ。おつきみ山の変化を見て、どうなっていることかと思っていたが。相変わらず大きな建物は少なく、ヤマブキシティのようにびっしり所狭しと軒を連ねてはいない。
まあ、その方が人間が比較的少ないということで俺達にとっては都合がいいのだが。
ニビシティ北の林の中を進んでいると、不意にマントの裾をくいと引っ張られる。なんだ、という言葉と共に肩越しに振り返ると、アブソルが興味深そうに前足でニビシティの方を指し示す。
「あれ、なぁに?」
示された方角を見やると、十メートルくらい離れた先に青いビニールシートがかけられた大きな建物が見える。あの辺りは確か博物館か何かがあったはず。周りに資材のような物が置かれていることから、改装工事か何かをしているのだろうか。
「人間が自分の巣を作り替えているのだ。危ないから近寄るんじゃないぞ」
アブソルはふーん、と答えた後、再び博物館の方を前足で示した。
「でも既にあの子、近寄ってるけど……」
その先ではムウマージが、工事現場の脇に乱雑に積まれたがらくたの山らしき物を何やらごそごそやっていた。
「何をやっている! 早く戻ってこい」
俺がそう叫ぶとムウマージはこちらを向き、いつもの気の抜けた返事をして道具袋を隠し持ったスカートの辺りをごそごそしながら戻ってくる。
どうやらまた何かくだらない物を拾ってきたらしい。ムウマージのおかげで道具袋の中はいつもがらくたばかりだ。ビーダマにおはじき、手の取れかけたような人形、他にも様々ながらくたが沢山。有益な物は本当に少ない。
「きらきらつるつるしてて、うすいちゃいろでとうめいな、いしみたいなのひろったー。まんなかにちっちゃいむしがはいってるんだよー」
ほくほく顔でムウマージは戦利品を語る。だが、どうせいつものように大した物ではないだろう。
さあ、早くニビシティを抜け、トキワの森へ向かうとしよう。
[前n]
[*]ボタンで前n
[#]ボタンで次n
[
←戻る
]
メールポータル
小説
花の待受
お買い物
理想の娘
アイコン
顔文字
暇
恋愛メーカー
レシピ
魔法の恋愛テクニック
ヒーリング
紙芝居
アイドル伝説
JapanGirl
海のFlash
萌えボイス
脳の訓練
占い占い
小悪魔
J−POP
癒し待受
普通度判定
クール
オンラインゲーム
空の写真
デコライン
巨乳画像
デカデコ
PROJECTZERO
アートFlash
絶景
爆笑
壁紙
写メ診断
夜景
モテカワ
理想の彼氏
アイドル爆破ゲーム
グラビア
ピンク先生
待受FLASH
占い
絵文字デコメ
姫系×セレブ系
ランキング
顔文字待受
就活
ツンデレ
デコメ取り放題
血液型占い
短縮URL
ペット
アダルトゲーム
オリジナルdesign待受
漢字
診断
動画天国
野球拳
アイドルFLASH
恋に効く待受
四字熟語
夢占い
HIPHOP
wedding
チャット
雑学
Flash時計屋
顔デコポン
巨乳動画
モテ期
恋愛心理テスト
ブログ
フルムービー
おバカデコメ
名前占い
検定
Japangirl
おバカ待受
OL専門動画
GRAFFITI
QRコード
メール転送
たまチョビ
レンタルランキング
さくら
アート待受
SNS
アイドル待受
萌えアニメ
Flashゲーム
成分解析
勇気のでる待受
常識検定
動画フル
Copyright(C)2007-
PROJECT ZERO
co.,ltd. All Rights Reserved.