第30章
[10]
背中の重苦しい痛み。額に嫌な汗が滲む。
喉に詰まり荒らぐ息。目の前のありえない事象が一層それを助長した。
常軌を逸した耐久性。この先がどうなっているか想像もできない封を解かれた魔窟――開かれたシャッターの奥――から現われた新手では断じてない。
焦げた毛先がそれを証明している。だが、それも元の色をじわじわと取り戻しつつあった。
「僕達は悪い夢でも見ているのでしょうか……」
痛みと、鋭く張られた意識がそれを否定する。
「なんなの、なんだっていうの! まるでゾンビ……」
仮にゴーストがとり憑き、ラッタを操っているのだとしても、肉体の異様な再生能力の説明がつかない。
ラッタにそのような能力が備わっているとは聞いたことがない。
深い眠りに身を任せ全身の傷を癒す技法も有るには有るが、瞬時に数回できるような代物ではない筈だ。
それ以前に、再生は完全に目覚めた状態で今、目の前で起きている。
ぎちぎちと前歯で威嚇しながら、ラッタは狂気めいた高ぶりに見開いた目で、こちらを値踏みするように見回す。
精神の高揚に同調するがごとく、白が毛並みから他の色を加速度的に奪っていき、侵食が末端にまで達する。
同時、放たれた電撃と葉の刃を跳躍してかわし、同じ鼠とは思えぬ大型の肉食獣のような咆哮を上げながら手負いの俺に向かい駆け出した。
その猛進の速度たるや凄まじく、殴りかかったミミロップを突き飛ばし、身に受ける電撃や突き刺さる針など最早ものともしない。
回避――も間に合わんか。
正面からの衝撃を覚悟し電磁の壁を展開した時、直前でびくりと体を硬直させラッタが動きを止めた。
「今度はなに……?」
がくがくと身が震えだし、後退りし狂乱の声を上げながらラッタは自らの顔を掻き毟り始める。
掻き毟ってできた傷はその都度塞がっていくが、代償のようにびしびしと体に亀裂が走っていく。
苦しみ藻掻き、半ば転がるようにして、ラッタは茫然としている俺達の横を擦り抜け、開け放たれたシャッターの奥へと――屋敷の地下へと続く階段を駆け降りていった。
[前n]
[次n]
[*]ボタンで前n
[#]ボタンで次n
[
←戻る
]
ランキング
アート待受
QRコード
常識検定
占い占い
巨乳画像
就活
アダルトゲーム
GRAFFITI
SNS
アイコン
メール転送
恋愛メーカー
絵文字デコメ
OL専門動画
wedding
待受FLASH
デコメ取り放題
アイドル伝説
チャット
モテ期
フルムービー
検定
顔デコポン
お買い物
血液型占い
アイドルFLASH
JapanGirl
グラビア
さくら
夜景
萌えアニメ
野球拳
PROJECTZERO
ツンデレ
夢占い
理想の娘
絶景
巨乳動画
おバカ待受
動画天国
海のFlash
普通度判定
デコライン
デカデコ
暇
たまチョビ
恋に効く待受
占い
モテカワ
J−POP
オンラインゲーム
Flashゲーム
脳の訓練
写メ診断
診断
名前占い
アイドル待受
四字熟語
空の写真
姫系×セレブ系
ブログ
ペット
紙芝居
小悪魔
成分解析
クール
顔文字待受
癒し待受
魔法の恋愛テクニック
メールポータル
アイドル爆破ゲーム
Flash時計屋
漢字
顔文字
アートFlash
レンタルランキング
理想の彼氏
ヒーリング
恋愛心理テスト
レシピ
おバカデコメ
HIPHOP
オリジナルdesign待受
動画フル
勇気のでる待受
小説
ピンク先生
短縮URL
萌えボイス
壁紙
爆笑
花の待受
Japangirl
雑学
Copyright(C)2007-
PROJECT ZERO
co.,ltd. All Rights Reserved.