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負けない!!負け犬【３】～私とＪｒ.と銀時と～《連載中》

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[26]１月２９日(銀時)

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マジかよ

まだ死にたかねェよ

【ガン】ってお前、そんな軽く言うんじゃねェっつの

なぁお医者さんよォ

今なら許す

今なら許すから正直に言ってくれ

「ウソです」

そう言ってくれー！！！

・―・―・―・―・―・

人間ドックなんか受けるんじゃなかった。

区役所から無料検診券が届いたから行ってみたけど…

医者がニヤニヤ笑いながらガン告知しやがった。

【タダほど安い物はない】

って言うけど、ホントな。

あぁ、これから俺、どうしよう。

金太郎はまだ赤ん坊だし、世話も金も要る。

万事屋の経営だって、神楽と新八じゃあ心もとない。

嫁さんだって俺がいなくちゃ…

まぁアイツは大丈夫か。

いずれにしろ、俺がこの世にいる間に出来る事は全てやっとかなくちゃな。

だって俺、生命保険も掛けてないんだから、アイツらに何も残してやれなかったら死んだ後まで文句垂れ流しにされちまうよ。

まず愛息・金太郎だ。
アイツには何をしてやろう？

そうだ！
父親にしか教えられない事をビデオレターにして残しておこう！

ひげ剃りやオンナとの付き合い方、母ちゃんとの関係など、ハウツー形式で…

って、アレ？何かこーいう映画、昔なかった？

…ま、まぁいい。

次に神楽と新八。

奴らはすーぐ調子に乗ってやり過ぎたり、感情のままに流され過ぎる傾向があるからな。

だからもっとクールに、もっとシビアに仕事に取り組むようにビシバシしごいてやって…

いやいや、んなことしたら、逆に俺が神楽からビシバシしごき返されかねねェな。

いい加減死ぬ間際だっつーのに、こんな事で残り僅かな命を落とすなんざごめんだ。

それから後は…

嫁さんか。

ウン、大丈夫。

アイツは高給取りだし、腕に覚えもあるから大丈夫。
強く生き長らえる事間違い無し！

全く心配ナッシング！！

・―・―・―・―・―・

「あら銀時、お帰りなさい。

検診どうだった？数値表見せてよ。」

「ホラよ…どうせヒドい数値なんだろ。

医者が言ってたよ。

『ガン』だって。」

「えぇッッッ！

ガ…ガン！？

いや、でもおかしいわね？どの数値も正常の範囲内よ。

血糖値を除いては。

で、一体どこのガンなのよ？」

「[胴ガン]だってよ。

顔覗き込んでニヤニヤしながら『君は胴ガンだね』って言いやがったよ。」

「顔覗き込んでって…

ねぇそれってもしかして

【胴ガン】じゃなくて

【童顔】じゃない？」

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