†*†*†*†*†*†*†*†*

負けない!!負け犬【３】～私とＪｒ.と銀時と～《連載中》

†*†*†*†*†*†*†*†*

[37]５月２７日(土方)

†*†*†*†*†*†*†*†*

最近、屯所にやたらと寺子屋のガキが出入りしやがる。

誰に用があって、何が目的なのかは不明だが、３日と空けずやって来る。

ガキに聞きゃあ分かる事なのだろうが、元来ガキがあまり好きじゃない俺はついつい避けて通ってしまう。

今日もまたガキが屯所の玄関に立ち、誰かを待っている。

たまたまそこを通りかかってしまった俺は、ひどく後悔した。

見てしまったからには声を掛けなければならないからだ。

「オイ、誰に用があんだ？」

上がり框から見下ろす俺を、ガキらは怯えながら見つめ、言った。

「えっと…や…山崎さん…」

ザキ？

あいつ、ガキと何の関連があるんだ？

まぁいい。俺には関係無ぇこった。

関係してくれと言われたってゴメンだ。

俺は廊下で大声を上げ、ザキを呼んだ。

奴は部屋にはおらず、また庭でミントンラケットを振っていたらしく、汗だくで玄関の外から入ってきた。

「やぁ、君達か。いらっしゃい。
ちょっと待っててね。」

ザキが部屋に戻るのを見届け、俺はお役放免とその場を立ち去った。

しかしアイツもガキの相手なんざよくやるよ。

俺ァごめんだね。
あんな勢いのみで人生乗り切ろうとしてるような雑な生き物、どこがかわいいんだか。

副長室の襖を閉め、タバコをくゆらせながら、俺は至福の時間を過ごす事にした。

さてと、コーヒー煎れて、かっぱえびせんにマヨネーズでもかけておやつタイムとしましょうかね。

…アレ？

このマヨネーズ、まだ封を切ってなかったはずなのに、袋が無くなってる。

でも赤い蓋の中の銀紙だけはちゃんと付いてるから、中身は新品って事だよな。

おかしいな。

俺、うっかり袋だけは開けていたのかな…？

まぁいいか。

・―・―・―・―・―・

「ハイ、じゃあこれね。

たぶんこの三日間で１０枚は集まったんじゃないかな。

うちはマヨネーズ消費量がハンパないから、ベルマークの１０枚や２０枚、すぐ集まるからね。」

,
†*†*†*†*†*†*†*†*
[前㌻] [次㌻] ［*］ﾎﾞﾀﾝで前㌻
［#］ﾎﾞﾀﾝで次㌻ †*†*†*†*†*†*†*†*
[←戻る] †*†*†*†*†*†*†*†*
†*†*†*†*†*†*†*†*