第36章
[42]
「どうしようもねえな、こりゃ」
ばつが悪そうにドンカラスは頭をばさばさと羽でかく。
「しばらく一匹にしておいてあげるしかないよ」
そう言って、エンペルトは窓の外に目を戻す。その視線の先にはポッタイシ。
ちょうど彼女も洋館を名残惜しそうに振り返ったところだった。
――さよならポチャ。そっとエンペルトは心の中で呟いた。
「追いたきゃ追ってもいいんだぜえ、エンペルト?」
エンペルトの様子に気付き、ドンカラスはにやにやとしながら言い放つ。
「冗談じゃあない。そんなことしても、強烈なビンタが飛んでくるだけだよ」
「クハハ、違えねえ。ま、ようやく面倒臭えことが解決したんだ。
今日はゆっくりと飲みましょうや。たまにゃお前の愚痴を聞きながらでもいいぜ」
ぽんぽんとドンカラスはエンペルトの背を叩く。
「そうだねえ。いつも聞かされてばかりでうんざりしていた所だからちょうどいいかもな」
「お手柔らかに頼みやすぜ。さあて、まずは食堂から有りったけの酒をとってきやしょ」
食堂に入る際、ドンカラス達は半透明の体をした老人とすれ違う。
立ち直ったムウマージがまたイタズラをしているのだろうとさして気にも止めず、
酒とツマミを抱えながら階段を上って二階の部屋に向かう途中、今度はまた半透明の幼女と廊下ですれ違った。
ムウマージの立ち直りの早さに苦笑しつつドンカラスが部屋の扉を開けると、
部屋の隅には肩を揺らして嗚咽しているムウマージの姿があった。とても元気にイタズラをできるような状態ではない。
ドンカラスとエンペルトは顔を見合わせる。じゃあ、先ほど見た老人と幼女はまさか本物――。
「クハ、クハハ……。なあ、エンペルト。たまにゃあ外に飲みに行くのもいいんじゃあねえかな。
トバリのエレキブルんとこ辺りに泊まり掛けで三日程。終わる頃にはさっき見たものは全部忘れて解決、解決」
「……ああ、そうだね。そうしようか、あははは」
振り絞ったような乾いた声で二匹は笑いあった。
霊の力の大部分は怨念や後悔、執念など言わば強い気持ちの力だ。
悲しみから立ち直った時、ムウマージの力は増している……かもしれない。
1
[前n]
[*]ボタンで前n
[#]ボタンで次n
[
←戻る
]
普通度判定
レシピ
萌えボイス
恋愛メーカー
Japangirl
アイコン
小説
wedding
PROJECTZERO
短縮URL
アイドル伝説
OL専門動画
アダルトゲーム
就活
メールポータル
ツンデレ
メール転送
勇気のでる待受
アイドルFLASH
オンラインゲーム
紙芝居
グラビア
ヒーリング
チャット
顔デコポン
脳の訓練
写メ診断
顔文字
名前占い
アイドル待受
絶景
フルムービー
ピンク先生
恋に効く待受
デコメ取り放題
アートFlash
モテカワ
HIPHOP
野球拳
壁紙
恋愛心理テスト
小悪魔
デコライン
オリジナルdesign待受
成分解析
占い
絵文字デコメ
理想の彼氏
ペット
ランキング
QRコード
Flashゲーム
四字熟語
待受FLASH
Flash時計屋
萌えアニメ
GRAFFITI
検定
雑学
動画フル
夢占い
巨乳画像
おバカデコメ
デカデコ
空の写真
姫系×セレブ系
J−POP
癒し待受
魔法の恋愛テクニック
JapanGirl
さくら
夜景
診断
ブログ
花の待受
理想の娘
SNS
常識検定
占い占い
血液型占い
たまチョビ
アート待受
モテ期
動画天国
海のFlash
おバカ待受
爆笑
顔文字待受
クール
暇
巨乳動画
アイドル爆破ゲーム
お買い物
レンタルランキング
漢字
Copyright(C)2007-
PROJECT ZERO
co.,ltd. All Rights Reserved.