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負けない!!負け犬【３】～私とＪｒ.と銀時と～《連載中》

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[23]１月４日(華蓮)

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また今年も、呼びもしないのに奴はやってきた。

誕生日。

この歳ともなると、もはやめでたくなどなくなる。

「お誕生日おめでとう」
ではなく

「お誕生日お気の毒に」
だ。

―・―・―・―・―・―

「あ、華蓮ちゃん大変！

つむじのあたりに白髪が生えてるアルよ。

それも七本、束で！！」

ソファーに座る私の後ろから、神楽ちゃんが指摘した。

すぐさま洗面所へ行き、鏡で確認すると、ある。

確かにある。

光の加減でそう見えるのでは…という淡い期待もかけたが、やはり白髪に間違い無かった。

｢ああぁ…｣

洗面所に突っ伏し、力無く嘆く私に追い討ちを掛けるかの如く、また神楽ちゃんが後ろから言った。

「ちなみにつむじのあたり、ちょっと毛が薄くなってるネ。」

「！！」

やはり来たか。

産後は髪が抜けるとよく言うが、私の場合はつむじ付近だったのか。

気が付かないはずだ。

「そういえばこの間、筋肉痛が二日後に来たって言ってたアルな。」

そうそう、そうなのよ。

運動した翌日に来なかったから「まだ私、若いんだわ」と思ってたら、二日後に来て大ｼｮｯｸだったわ。

「お尻と太腿の境目もどっかに跡形もなく消え去ったネ。」

そうなのよ。地球の重力に耐えきれなくなって、お肉というお肉が全て下がって来てるのよね。

スリムＧパン履くと、それが露わになるのが辛いわ。

「この前は『生理前に動悸が打つ』って言ってたアルな。」

あー、そうそう。

この頃どうも生理前後が調子悪くて…。

「最近いっつも『どっこいしょ』って言うアル。」

うん、確かに言ってる。

立つ時も座る時も、金太郎を抱える時も下ろす時も、しょっちゅう言ってる。

「ヤバいネ、華蓮ちゃん。

オバチャンの定義を余す事なくバッチリクリアよ。」

え～そんなぁ…

「どうしよう、神楽ちゃん。

私、このままどんどん老けて、頭真っ白になって、シワもシミも増えて、完全無欠のオバチャンになっちゃうのかな…」

「大丈夫！

白髪に関しては、おたくの旦那がプロフェッショナルネ。

相談するヨロシ。」
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