小悪魔登場


[23]仕掛け


―唯SIDE―


思った通りの反応。






先輩にも関わらず逃げまくってる。


私の仕掛けでビビらない奴らはいなかった。



だって、あの彰や葵までも逃げまくってるもん。







蛇の大群はまだ序の口!

まだ、心霊スポット(注:心霊スポットは何もしなくても出るので仕掛けはしてない。)

と障害物例えば崖に落ちかけるとか軽く溺れるとかそんなん。






隣の彰は心霊スポットの場所で顔が青ざめている。


『どうしたの?』


「おい。唯!さっき足がない人が・・・・・!!」


『そんなに驚く事ないじゃない。ここ有名な心霊スポットだし、私見えるし何もしなけりゃ大丈夫なんじゃない?多分。』


本当に多分ね。

私は馴れてるから怖くないけど。



「多分って・・・」

と喋ってたら何かに手を掴まれた。


・・・・手しか見えない。

一時停止している私を彰はまた、顔を青ざめて

「ほら、やっぱり出た。」

そんな彰にお構いなしに私は
『ちょっと離しなさいよ!』


といい掴んでる手(多分霊)に言い、また歩いた。



「お前怖くないの?」


『さあね!』


本当は怖くないけど、彰を惑わせる為に言った。


障害物・・・・・!


やり過ぎたかな?

「うわっ!びっしょびしょじゃん。」

そう言って、服を絞る彰。

さっき、彰と私が歩いてたら彰がいきなり水の入っている落とし穴に落ちた。


だから、やり過ぎかな?って少し反省している。


水でびしょびしょの彰は何だか普段より大人っぽい。

水も滴るいい男って感じかな?

濡れてるシルバーのアクセサリーとかが彰を更にかっこよく見せてる。


よくみると彰って、鎖骨とか体も綺麗で色っぽいわね

少しだけどドキッと来る。

本人には言わない、調子に乗るから。




「もう、終わり?」

『まだ、ちょっと。落とし穴に落ちるなんて、彰かなり格好悪いわね!』


少し格好悪いを強調した。

「相変わらずの毒舌ですねもう、何回目だか。」


なんて、少し彰が反撃してきた。



そして、答えるのが面倒臭いからシカトした。


「おいおい、シカトかよ」

・・・・さっき思った事全て撤回しよ、こいつの何処がドキッと来るのかわからない。










そして、やっとゴールした
私が要るから、一着。



他を見ると蛇にかつらを取られた、教頭。

あれは流石の私も笑った。

そして、蛇に髪を五本抜かれた、校長はやっと生えた五本なのに〜!!!と泣きながら言う。

それも面白かったから、マイクをオンにして全校生徒に聞かせた。

そう、これは先生も全員参加。

マイクをオンにした私を見て、彰は

「お前マジ最高!!!」


と大爆笑してた。

『当たり前よ。こんなに面白い事は生徒全員に聞かせなきゃね!』









葵がやっとゴールして

「唯、やっぱりあんた最高」

とお腹を抱えて笑っていた。









そして、チキン野郎は校長と教頭に決まった。


相変わらず、決まっても校長は髪が〜と叫んでいて、教頭は未だに蛇を追い掛けていた。









この二人を見るたびにみんな笑っていたのは言うまでもなかった。

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