第38章


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出来上がったステージを、観客のニューラ達がぐるりと取り囲んでいる。相手のニューラは気だるそうにロゼリアを睨んだ。
「やれるもんならやってみろや」
少し怯みながらも、ロゼリアは言い返す。
「僕…負けません」
ニューラはフンと鼻で笑った。

「ごちゃごちゃ言ってねえで始めるぜ!審判は俺だ!」
マニューラが叫ぶと、観客のニューラ達も一斉に沸き立つ。
「ギャハハ!ひ弱そうな草なんざやっちまえ!」
「負けんなよ!ニューラ族の強さを見せつけてやれ!」
好き勝手叫ぶニューラ達。ロゼリアは気押されてしまいそうになった。
そんなロゼリアに、マニューラが声を掛ける。
「ビビってんのかロゼリアちゃん?ハンデつけっか?ヒャハハ」

自分を小馬鹿にするマニューラ。
気だるそうにこちらを睨むニューラ。
観客のニューラ達にさえ、自分はなめられている─悔しい。

「僕は四天王です!ハンデはいらない!」
ハクタイの森から始まった僕達の冒険。度重なる危機を、僕達は乗り切ってきたじゃないか。下っ端のニューラに負けてはいられない。

「ふん、精々頑張れよ!」
マニューラはフッと笑う。やはりこいつは根性がある。

「ヒャハハ!どっちかが倒れたら負けだからな!
じゃあ─始めろ!」

戦闘開始!


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