第43章


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『忘れててごめーん。俺はズルッグ!』
 はきはきと元気よく黄色いトカゲの子は名乗った。
『私、チラーミィ。よろしくね、おにいちゃん』
 そう言って、薄灰色のネズミみたいな子はひと懐っこい笑顔を浮かべた。
『僕はダルマッカだよ。えと、仲良くしてね』
 もじもじと恥ずかしそうにしてダルマみたいに丸っこい子は名前を言った。
 改まって自己紹介され、俺は何だか照れくさくなってぽりぽりと頬を掻きながら
”よろしく”とそれに応じた。

 ――わんぱくでいたずらっ子のズルッグ。おしゃまでお世話好きのチラーミィ。
泣き虫だけど根は案外しっかり者のダルマッカ。
子ども達はみんな俺に良くしてくれていたが、中でもこの三匹が特に俺に懐いてくれていた。
時にイタズラやワガママに彼女と一緒にほとほと困らせられることもあったけれど……。
みんなみんな、良い子だった。本当に――。

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