第18章


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「これで全員揃ったな。あー、この度はわざわざ遠い所から――」
「そんなのはいーからさっさと要件を言え」
 マニューラはふてぶてしい態度で毛繕いをしながら、ドンカラスの話を遮った。
「いい加減にしやがれよ糞ネコぉ!」
 ついに我慢の限界がきたのかドンカラスがテーブルをバンと叩く。
「ヒャハハ! さっきから気取ってやがるからだ糞カラス!」
 そんなドンカラスをマニューラは嬉々として煽る。
 やれやれといった感じでエンペルトが、マニューラの挑発にのって熱くなっているドンカラスを止めた。
「まあまあ……いいから本題に入ろう、ドン。」
「ぐ、そうだった。では本題に入るとしやしょう」

 ドンカラスはシンオウのタウンマップを広げて食堂の壁に張りつけ、今回の要件を説明し始める。
「最近、フローゼルをリーダーにブイゼル他水棲ポケモン共が徒党を組み、海賊を名乗ってシンオウの沿岸地域のポケモン達を襲ってるんでさぁ。」
「あー、そーいやキッサキの方にも、そいつら来やがったな。目障りだったからオレとニューラ共でボッコボコにのしてやったら、それから来なくなったが。ヒャハハ」
「トバリ周辺にも現われた。俺達七人の侍で蹴散らしてやったが」
「七英雄じゃ無かったんですかい? ……ええ、あっしらも奴らを何度か追い払っていやす。ボスの手下のあっし達がいる地域はこの通り大丈夫何だが――」
 ドンカラスはサインペンを器用に羽で掴み、タウンマップのナギサ周辺をくるりと囲んだ。

「この辺が問題なんでぇ」



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