第21章


[42] 


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「おーい、ドーン!」
――いつものビッパの呼び声。……少し野太い?
「ちっ、うるせえな。何でえ?」
――見に行った先にはビッパの姿は無く、そこにはビッパをより間抜けにしたような顔の、ずんぐりむっくりしたポケモンがいた。
「……何だてめぇ」
「元ビッパのビーダルだお。進化して色々パワーアップしたから見てほしいおっ。まずは影分身!」
――みるみるビーダルの姿が増えていく。不快なニヤけ面を引っ提げて大勢でこちらに迫って……。
「や、やめなせえ!その暑苦しい顔をアップにするのは!」
「おっ。おっ。おっ。おっ。おっ。」――

「ぎゃーーーーーーッ!」
いつもの部屋で昼寝をしていたドンカラスが大声を上げ飛び起きる。
叫び声を聞き付けたエンペルトがドタドタペタペタと足音を立てながら、大急ぎでドンの居る部屋の様子を見に来た。
「ど、どうしたポチャ!?ドン!」
「はあっ、はあっ……ゆ、夢ですかい……」
余程嫌な夢を見ていたのかドンカラスは冷や汗でびっしょりだ。顔も少し青ざめている。

「おーい、ドーン!」



[前n] [次n]
[*]ボタンで前n
[#]ボタンで次n
[←戻る]




Copyright(C)2007- PROJECT ZERO co.,ltd. All Rights Reserved.