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《完結》負けない!!負け犬【２】～みんなの日記～

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[75]１２月２日(銀時)

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町内会の回覧板が回って来た。

【かぶき町各店対抗のど自慢大会】

のど自慢？

以前【雪まつり】やって大失敗したもんだから、今度は【のど自慢】ってか。

祭り事の好きな連中ばっか集まりやがって、お前ら江戸っ子かってんだ！

…あ、江戸っ子か。

ところで賞品何だ、賞品。

[優勝賞品…金一封]

マジでか!?かぶき町町内会太っ腹だなァ、オイ。そりゃ是が非でも出場するゼ!!

応募要項は…と。

【各店対抗】か。

万事屋(うち)から出すならやっぱ華蓮かな。

アイツなかなか歌上手いからな。

今夜帰って来たらオファー出さなくちゃ。

・―・―・―・―・―・

｢あ、ごめんなさい。

私、真選組から出る事になってるから。｣

華蓮はすでに真選組(ヤツら)にキープされていた。

ヤバイ。

コイツを敵に回せば、万事屋で勝てる奴なんて一人もいない。

新八はお通ちゃんの歌をメロディ無視で熱唱するし、神楽は棒読みの[キャッツアイ]しか歌えないし、俺に至っては合コンで[リンダリンダ]歌って場を盛り上げるのでいっぱいいっぱいという有り様だ。

つまりこのメンバーで優勝は無いって事だ。

ヤバイ、ヤバイよ。

どこからかマトモに歌える奴を調達して来なきゃ…

誰かいないか!?

あの女に打ち勝つ事のできる逸材は…

いた。

奴ならあの独特のオーラでどうにかなるかもしれない。

アイツを表舞台に出すのはかなり危険を伴うだろうが、んな事ぁ知ったこっちゃない。

俺達は優勝して金が欲しいだけなんだ。

生活がさァ、逼迫してんだよ。切実なんだよ。

華蓮の眠ったのを確認し、俺は奴に電話をかけた。

見てろよ、真選組！

勝つのは万事屋(うち)だぜ!!

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