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《完結》負けない!!負け犬【２】～みんなの日記～

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[61]９月１８日(神楽)

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今日は新八は出勤して来ない。

お通ちゃんのコンサートに行ったから。

[寺門通親衛隊隊長]の新八には、他の女なんか目に入らないんだって。

｢男ってのは、ホレた女以外見えなくなる、単純な生き物なんだよ。｣

そう言ってた。

んなこたぁどーでもいーけど、オイ駄眼鏡!!

テメェ、ちゃんとゴミ出しくらいしてから出掛けろよ!!

今日は資源ゴミの日だろ!!

｢今回逃したら、また銀ちゃんのジャンプやら新聞やらが溜まって、部屋が大変な事になるアルヨ。

仕方無い。今日は代わりにアタシがまとめてポイして来るネ。｣

一人言を言いながら、アタシは机の下やソファーに散らばる雑誌と新聞を拾い集めた。

ジャンプは厚い上に毎週出るからものすごく溜まる。

新聞は左右の厚みが違うから、互い違いに重ねてまとめなくちゃバランスが取れない。

その点このテの雑誌はあまり厚みもなく、軽くて楽…

【激写!!おっぱい天国】

何アルか、この雑誌…。

拾い上げペラペラとめくってみると、中には水着や裸のオネーチャン達の写真がいっぱい載ってた!!

銀ちゃん、華蓮ちゃんに隠れてコッソリこんなの読んでたアルか!?

ヒドイ、ヒドイアルヨ！

ソファーの下を覗くと、他にも沢山のエロ本が収めてあった。

新八は言ってたヨ。

｢男ってのは、ホレた女以外見えなくなる、単純な生き物なんだよ。｣

って。

でも銀ちゃんはこんなの読んでた。

不潔よ!!淫よ!!インモラルよ!!

アタシは思わず、非番で台所に立つ華蓮ちゃんの所へ駆けて行った。

｢華蓮ちゃん！

銀ちゃんたらこんなの読んでるアルヨ!!｣

両手で抱えきれない程のエロ本を差し出すと、華蓮ちゃんは一冊ずつ手に取って、落ち着いた調子で言った。

｢アハハハ…

バッカねぇ、こんなもん隠してたなんて。

思春期で悶々としてる中学生ですか、コノヤロー。｣

華蓮ちゃんは怒るどころか笑みさえ浮かべている。

｢…どうして怒らないアルか？

よその女の人の裸見てんのに、どうして怒らないアルか？｣

アタシが聞くと、華蓮ちゃんはエロ本に目を通しながら答えた。

｢男性がエロ本やエロビデオを見るっていうのは、健康な証拠なのよ。

むしろこういうのに興味ない人の方が心配だわ。｣

そうなのか。

読んでると健康で、読まないと不健康なのか。

そう教えてくれた華蓮ちゃんは、最後の一冊のタイトルを読んで、突然素手で真っ二つに引き裂いた。

【ピッチピチ巨乳・爆乳大集合!!】

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午後からは、沖田と二人で出掛ける事になった。

仕事用の靴を買い替えるんだって。

沖田の馴染みの靴屋さんを目指して歩いていると、奴が突然

｢あっ！今日は[週刊プロレス]の発売日だった!!｣

と叫んだ。

そして私の意向も聞かず、スタスタとそばのコンビニに入ってしまった。

オイ、ちったぁ女の子に気ィ利かしてエスコートしろや！

むくれながら、仕方なくアタシも一緒にお店に入る。

沖田は他のものには目もくれず、一直線に[週プロ]を手に取った。

その隣には銀ちゃんが隠してたみたいなエロ本がズラリと並べられているのに、だ。

｢ねぇ、沖田は…こういうの、読まないアルか？｣

アタシが指差すと、沖田はチラリと目をやりはしたが、プイとそっぽを向き、

｢別に。｣

とだけ言った。

その瞬間、アタシの頭の中に、華蓮ちゃんの言葉が浮かんだ。

｢駄目アルヨ、どんどん読まなきゃ！

読まない男は不健康アルヨ。

健康の為に、【投稿エロ写真館】とか【人妻１００連発】とか【おっぱいマニア】とか、しっかりいっぱい読むアルヨ!!｣

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