†*†*†*†*†*†*†*†*

《完結》負けない!!負け犬【１】～２０代後半・真選組女子隊長の日記～

†*†*†*†*†*†*†*†*

[40]７月１０日

†*†*†*†*†*†*†*†*

気象庁が梅雨明け宣言をした。

外はお日さまがサンサンと輝き、やかましい程のセミが鳴いている。

私の胸ポケットのコンコルドもキラキラと反射し、夏の到来を知らせた。

暑い時には人間、何もする気にならなくなる。

ごはん食べたくなくなるし、仕事したくなくなるし、お出掛けしたくなくなるし…

でもどーしても全部しなくてはならないものだから、仕方無くする。

しかしそれをしない、いや、出来ない奴がいる。

総悟君だ。

最低限の仕事はキチンとこなすし、遊びにも出掛けているのだが、このところ食事をまともに取っていないようなのだ。

どうしたのかと聞いても、｢要らない｣、｢食べられない｣、｢何故食べられないのか分からない｣と繰り返すだけ。

日に日に痩せ細る総悟君を私や局長や土方さんが心配するけど、

｢…大丈夫でさぁ…。｣

と力無く言うだけ。

病院連れてった方がいいかな…。

・―・―・―・―・―・

｢今夜、飯食いに行こう。
ちょっと儲かったから。｣

銀時から大変珍しいお誘いの電話があった。

普段は万年金欠の彼なので、なかなか外で一緒に食事をする事はないし、おごってもらえる事もない。

もちろん私は了解した。

｢実はさぁ、うちの神楽の事なんだけどさ…｣

食後のデザートのパフェを頬張りながら、銀時が話し出す。

｢最近、あんま飯食わないんだよな。｣

｢あ、うちの総悟君もなのよ。

何？もうみんな夏バテ始まってんの？｣

銀時のほっぺに付いたクリームを指で取ってやりながら、私も返事する。

｢う～ん、どうなんだろな。

とにかくいつもなら白飯を軽く一升はたいらげるのに、最近は丼５杯しか食わねぇんだよなー。｣

いや、そんだけ食えりゃ十分だから。

†*†*†*†*†*†*†*†*
[前㌻] [次㌻] ［*］ﾎﾞﾀﾝで前㌻
［#］ﾎﾞﾀﾝで次㌻ †*†*†*†*†*†*†*†*
[←戻る] †*†*†*†*†*†*†*†*
†*†*†*†*†*†*†*†*