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《完結》負けない!!負け犬【２】～みんなの日記～

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[28]２月１８日(銀時)

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｢邪魔するぞ、銀時。｣

｢おぉ、ヅラじゃねぇか。

まぁ上がれよ。｣

｢ヅラじゃない、桂だ。｣

華蓮が出勤するのを見計らっての事か、入れ違いにヅラこと桂小太郎がうちにやって来た。

オマワリサンに指名手配されてる身だってのに、そのオマワリサンちに遊びに来るたァ、どんだけチャレンジャーなんだ、お前は。

｢銀時、お前の好きなコレを持って来てやったぞ。｣

風呂敷包みの手土産は、あんこタップリの今川焼だった。

｢最近は鬼嫁に、甘い物を摂生されているというではないか。

ソレみた事ではない。

幕府の犬などと結婚するからこんな…

あ…｣

大好きな華蓮の悪口を言われた事に腹を立て、定春がヅラの頭に噛みついた。

｢フン、さすが犬同士というべきか。

大犬まで手懐けているとは、やるな、女子隊長。

ハッハッハ…｣

お～い、笑ってるけど、笑ってるけれども頭からは血ィダラダラ出てんぞー。

｢…銀時。

お前はこの生活で満足なのか。｣

ペットの宇宙生物・エリザベスに止血されながら、ヅラが言った。

｢かつて【白夜叉】と呼ばれた程のお前が、今では真剣を木刀に持ち変え、万事屋などという腑抜けた商売をし、挙げ句真選組の女に尻に敷かれ…

なんと情けない事か。

あの頃の眼はどうした。

共に国を護ろうと闘っていたあの眼は一体どこへやったんだ！｣

ヅラがテーブルを叩き、お茶がこぼれそうになった。

｢もう一度あの眼をしたお前と、共に闘いたいのだ。

な、銀時。お前だってそうだろう。

戦場を駆るお前はイキイキとして、『生きている事を実感出来る』とよく言っていたではないか。

また昔のように、俺と国を護ろう！｣

ヅラはまたいつものように身を乗り出し、熱く語り始めた。

もう今までに何度同じセリフを聞いてきた事か。

俺はソファーに寝転がり、ヅラに背を向けた。

｢悪ィな、ヅラ。

何度口説かれようとも、俺ァもう太刀は抜かねェよ。

戦は失うモンばっかで、得るモンなんか何もありゃしねェ。

もし俺がまた刀を手にするとすれば、それは国護る為じゃなく、[家族]や[俺自身の武士道]を護る時だ。｣

ヅラは溜め息をついて席を立った。

｢まだ目が覚めんようだな…。

俺はお前と日本の夜明けが見たい。

いつかまたお前と剣を共にする時が来ると信じているぞ。｣

ヅラは長い黒髪をなびかせながら、エリザベスと部屋を出た。

｢もう来んなよー。｣

そのまま見送りもしなかった。

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｢キャア～神楽ちゃん、コレ見て！

こんな長い髪の毛が落ちてる!!

私達がいない間に、銀時が女連れ込んだに違いないわ!!｣

｢あっ、華蓮ちゃん大変！

この女、甘い物抑制中の銀ちゃんに今川焼のお土産まで持参アルよ!!

銀ちゃんたら、不潔よ!!淫よ!!インモラルよ!!｣

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