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《完結》負けない!!負け犬【２】～みんなの日記～

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[25]２月１０日(定春)

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僕、さだはる。

今日もお天気が良いな。

でもお外は寒そう…。

だけど朝ごはんを食べたら、頑張って華蓮ちゃんをお仕事に連れて行ってあげなくちゃ。

華蓮ちゃんはいつも

｢定春の背中はモコモコで、フワフワで、気持ち良いね。｣

｢定春はおめめがとってもかわいいね。｣

｢定春はお利口さんね。｣

って言いながら、いっぱいイイコイイコしてくれるから大好き。

それにお仕事に連れて行ってあげると、ご褒美にジャーキーをくれるから、すごくすごく好き。

華蓮ちゃんが僕の背中から降りてバイバイしたら、この間お友達になったネコのおタエが塀の上を歩いて来た。

｢ボク本当はオスなのに、キョクチョウサンが間違えてメスの名前付けちゃったんだ。

でもね、この間オスって分かったから、急に名前を[タエ男]に変えられたの。

なんかヘンな名前でヤダな…。｣

ほんと、ヘンな名前。

｢そっか。じゃあ今度からは[タエ男]って呼ばなくちゃね。

じゃあまたね、[タエ男]。｣

僕が手を振って言うと、タエ男はのびをしてお部屋へ帰って行った。

寒い寒い。

早く帰っておこたに入りたいな。

急いで帰ろっと。

おうちに向かって歩いていたら、ヅラとエリザベスに出会った。

僕、エリザベス嫌い。

だって僕は字が読めないのに、エリザベスはいつもプラカードに言葉を書いておしゃべりしてくるんだもん。

それでこの間、ヅラがいない時に｢読めないからお口でしゃべってよ!!｣って言ったら、

｢うっせーな。ミンチにすっぞ。｣

って言われた。

エリザベス、とっても怖いから嫌い。

だから今日も走って逃げよ。

商店街を通っていたら、

｢オイ、万事屋のワン公。｣

って誰かが呼んだ。

だぁれ？って振り返ったら、ヒジカタっていう人だった。

｢お前、華蓮のお見送りの帰りか。

毎日ごくろーさんだな。

よし、褒美にウマイもん食わせてやるよ。｣

ヒジカタっていう人はそう言って僕の背中にまたがった。

僕はヒジカタっていう人が指差す方向へ歩いた。

そしたら[北斗心軒]っていうお店に着いた。

僕とヒジカタっていう人がお店の中で待っていると、大きな丼にマヨネーズがいっぱい乗ったものが来た。

｢ほら食え。

[土方スペシャル丼]だ。

うまそうだろ！｣

うぅん、うまそうじゃない。

オェッてしそう。

でも華蓮ちゃんが言ってた。

｢土方さんは[鬼の副長]って呼ばれてるのよ。｣

って。

この人きっとすごく怖いんだ。

叱られたらヤダなって思ったから、頑張って食べた。
オェッてなりそうだったけど、我慢した。

おうちに帰ったら、神楽ちゃんがおこたを暖かくして、ホットミルクを作って待っていてくれた。

｢定春。

お外歩いて肉球が汚れてるから、キレイにするアルよ。｣

そう言って神楽ちゃんはタオルで足の裏をフキフキしてくれた。

神楽ちゃんも優しいからいっぱいいっぱい好き。

さっきのマヨネーズがいっぱい乗ったのがまだ気持ち悪いし、お昼寝しよっと。

ミルクを飲んでおこたに入ったら、眠たくなった。

おやすみなさい…

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