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《完結》負けない!!負け犬【１】～２０代後半・真選組女子隊長の日記～

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[24]２月１４日

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いよいよ初の女子隊士最終選考となる面接をする。

待ち合い室には様々な顔触れが並ぶ。

自信たっぷりの体育会系の娘

田舎から一人で上京し、不安げな娘

絶えず面接の練習をしている真面目そうな娘

面白そうな面子だ。

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夕方、２００名もの面接を終えて、局長と屯所へ帰る。

局長は一度に沢山の女の子とお話し出来た事が余程嬉しかったらしく、さっきからニヤけっぱなしだ。

四月になって女子隊士が入って来たら、一体どうなるんだろう。
とても不安だ…。

今日の大仕事に疲れた身体を少し休ませ、それから帰宅しよう…と女子隊長室の襖を開けた。
すると…

……なんじゃこれーーー！？

きれいな包装紙やリボンに包まれたものが、部屋に山積みになっていた。

凄まじい光景に呆気にとられていると、山崎君がやって来てその謎の答えを教えてくれる。

｢今日、山田さん宛に送られて来たバレンタインチョコですよ。

この間からメディアに出っぱなしだから、ファンがいっぱい出来たみたいですね。｣

バレンタイン…そうか、今日はバレンタインデーなのか。

およそ縁が無い身なのですっかり忘れていたよ。

…って、何で女の私にチョコが送られて来るんだ！？

おや？しかし中には少しだけ男性からの物も含まれている。

お、モテてるぞ、私は今少しだけモテているぞ！

ヤッター！！

思わずニヤニヤしながら男性からのチョコの数を数える。

…ん？
今の私の表情、局長と同じじゃないか。

人の事を言えた義理じゃないな…。

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あまりのチョコの多さに自分一人では裁ききれないと判断し、チョコにあまり縁がなさそうな哀れな方にお裾分けする事にした。

美味しそうなウィスキーボンボンやブランド店のチョコ、トリュフ等の高価そうなものは私のところに残し、板チョコ等の安価そうなものだけを時間をかけて厳選し、持っていこう。

｢局長、失礼致します。

……！？！？！？｣

局長室には局長と土方さんと総悟君がいた。

そして三人共一様に下着一枚でポーズをとっている…。

え～っと…何パーティ？

｢あ、華蓮さん、見て見て！！

最近みんな筋肉が付いてイイ身体になってきたから、誰が一番カッコイイか比べっこしてたんだよ。

華蓮さんは誰が一番だと思う！？｣

風呂上がり直後で湯気が立っている局長は、無邪気に白褌姿でポーズを変えながら私に問うた。

｢ていうか普通、女性ならこの場面で
『キャ～、何やってんのよ、エッチ～！！』
…的なセリフがあるんじゃないですかぃ？｣

｢うん、ある。
普通の女性なら、ある。｣

おしゃれブリーフの総悟君とチェック柄トランクスの土方さんがツッこむ。

｢…『きゃあ～、何やってんのよ、エッチィ～』…これでいい？｣

｢…何で棒読みなんだよ。｣

悪かったな。肝が据わってる女で。

病院に勤めてたらパンツ見たくらい屁でもねぇんだよ。

｢てゆーか土方さんのトランクスはともかく、何でいまどき白褌とブリーフなんですか？｣

私は率直な疑問をぶつけた。

すると二人から驚くほどストレートな答えが返って来た。

｢｢トランクスはブラブラしそうで落ち着かない。｣｣

そうか。

ブラブラするのか。

何が？

アレだろう。

そうか、アレか。

｢いや、華蓮さん。

この場面でもたぶん

『キャ～、何言ってんのよ、エッチ～！！』

的なセリフだと思いやすぜぃ。｣

｢…『きゃあ～、何言ってんのよ、エッチィ～』…｣

私はボクサーパンツ履いた人が好きだ。

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