第6章


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赤帽子の人間が倒れたドダイトスに駆け寄る。
どうやら誰かと戦っているらしい。
部屋を見渡すとミミロップが戦っていた。相手は恐らく人間のポケモンだろう。
その後ろには、雑魚の人間とは明らかに雰囲気が違う人間が一人。

「かみなりパンチ!!」

ミミロップはバチバチと火花を散らし、電気を纏ったパンチを人間のポケモンに叩き込む。
今のは避けようがない、クリーンヒットだ。
だが、人間のポケモンは攻撃がヒットした瞬間ミミロップの腕を掴んだ。

「ドクロッグ、リベンジだ。」

人間のポケモン―ドクロッグというらしい―は、攻撃された怒りを力に変え、強化された拳をミミロップの胴に叩き込みやがった。
拳がめり込む鈍い音がして、ミミロップが吹っ飛んでくる。

サイズ的に受け止められるはずがない。
だが俺はミミロップを受け止めようと咄嗟に動いた。


当然、無理だ。
そのまま俺も巻き込んで壁に叩き付けられた。

「ピカチュウさん、ミミロップさん!」「大丈夫でござるか!?」

手下達の声が聞こえる。
背中を強く打って苦しかったが、そんなに強いダメージではない。

「ミ、ミミロップさんが…!」「馬鹿、静かにおし!アタシらはミミロップに役目を頼まれてるだろ!?」

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